成福院の歴史
成福院は今から500年ほど前に再建された寺院です。
寺院自体はその前からありましたが火事によって堂宇などがすべて焼失してしまったため、現在わかっている歴史は500年前からということになっています。
成福院の中興の祖は尭栄重源房という方で高野山の192代目の山主に数えられる方です。
再建以降、江戸時代になると成福院は、九州の対馬藩をはじめ多くの武家から帰依されたため、35石の領地を持っていました。
成福院に帰依した武家は領地だけでなく様々な今に伝わる文化財を提供しており、寺宝の障壁画の中には仏教に関わる物だけでなく、騎馬武者の姿が描かれたものもあります。
ご本尊は大随求明王(だいずいぐみょうおう)で菩薩の一種です。
成福院の仏教伽藍
成福院の境内には個性的な仏教建物があります。
昭和40年に完成した摩尼宝塔(まにほうとう)です。
高野山唯一の八角形(三層八角)の形をしており、平成12年には党内にステンドガラスと大理石を設置するための工事も行われ、寺院建築とは思えないほど色鮮やかで豪華な造りになりました。
この摩尼宝塔は戦後日本とビルマの親善の証として建立され、今日まで1度の改修工事が行われながらもその美しい姿を伝えてきました。
摩尼宝塔の他にもビルマ(現ミャンマー)と日本の親善と戦争の慰霊の意味で建立されたパゴダ(塔)もあります。
戦後に建立された寺院は高野山の中では数少ない戦争慰霊の場所です。
日本の夏は「慰霊」のシーズンとして各地でイベントが行われますが、高野山で慰霊を行うなら成福院に参拝しましょう。
成福院に泊まろう!
成福院の宿坊では宿泊客ならだれでも無料で写経(要予約)と阿字観を体験、勤行に参加できます。
成福院の宿坊は高野山の宿坊には珍しい、一人で宿泊することのできる宿坊です。
宿泊プランは、10000円、12000円、14000円の3種類で、いずれも1人で1泊2食利用した際の値段になっています。
成福院の宿坊の精進料理は特に人気が高く、「値段が高い」「質素」という精進料理のマイナスのイメージを払拭するコストパフォーマンスの良さが人気の理由の一つです。
また、まだあまりその評判が知られていないようで、混み合っていないということに加え、マッサージ機などのささやかな心配りも人気の理由のようです。
成福院には、本堂の他に仰光殿と称される約84畳の大広間、季節の移ろいを感じる中庭、大容量の大浴場があります。
私のおススメは大浴場です。大浴場と言っても普通の浴室の場合もある宿坊の場合、広々とした浴室がある成福院の宿坊は大変魅力的です。
それに加えて浴室にはシャンプーリンスはもちろんドライヤーも完備されています。
チェックインは午後3時、チェックアウトは午前10時ですが、利用者がいない場合は多少チェックアウトを遅らせることもできます。
またチェックインは夕食の時間を加味して夕方6時までにされることをおすすめします。
成福院の宿坊の予約はホームページよりインターネットと電話で受け付けています。
特にインターネット予約の場合は宿泊料金が1割引きになりますので是非御利用下さい。
また、ホームページの方には空室状況の掲載も行われていますので、御予約される前に一度確認されると良いでしょう。
成福院基本情報
[su_gmap address=”高野山 成福院”]住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山593 |
☎ | 0736-56-2109 |
FAX | 0736-56-3475 |
URL | http://koya-jfk.travel.coocan.jp/jfk-2.htm |
収容人数 | 個人約100名、団体約120名 |
駐車場 | 大型バスなら1台・乗用車なら8台 |
設備 | 洋式トイレ 大広間(研修や合宿への対応可) |