奥之院の名所
高野山の中でも奥之院は転軸山と摩尼山の間の谷に広がる慰霊塔群のことを指します。
慰霊塔とはそこにお祀りする骨や遺髪などが無くても故人を悼む気持ちと魂を慰めるために建立されるもので高野山の霊力を信仰する人々、大師信仰の思想を持つ人々が信仰の源とするもので、奥之院はこれを名所として紹介しています。
奥之院に慰霊塔のある歴史上の人物は実に沢山います。
武田信玄、上杉謙信をはじめとする戦国武将、江戸時代の名奉行大岡越前の守、歴代の紀州徳川家の当主に天皇家に近い近衛家までもがこの高野山の奥之院に供養塔を建立しています。
高野山の観光協会では『奥之院ガイドマップ』という奥之院のどこに誰の供養塔があるのかを概説した地図を配布しています。観光の際には是非こちらをお持ちください。
出典:TripAdvisor (トリップアドバイザー)(高野山 奥の院で検索)
この他に奥之院には3つの名所があります。
1つは燈籠堂です。燈籠堂は高野山第二世真然大徳によって建立されたのち藤原道長が堂宇の規模を拡大して現在の姿となった建物です。
燈籠堂の名前からも分かるように、建物の中では数々の徳の高い僧にゆかりのある信仰の炎が燃え続けています。
燈籠堂の中ではお守りの授与や供養や祈祷を受け付けています。
また、奥之院にはこの他にも弘法大師の即身仏を祀る御廟や散策の途中の小休止に最適な頌徳殿があります。
奥之院の歩き方
奥之院観光で一度は行きたいのが弘法大師の即身仏を祀る弘法大師御廟です。
弘法大師御廟と燈籠堂は奥之院の一番奥にあります。
奥之院参りの正式な参拝順路は一の橋から杉木立の中を通って約20万基の供養塔を見ながらお参りするのが基本です。
その距離たるや2キロの道のりです。人間の歩行速度は時速4キロと言われていますので普通に歩けば往復1時間ほどで巡ることができますが、歴史上の偉人の墓を巡るとそれ以上かかります。
また、基本的に山道ですので、はき慣れた機能性の高い運動靴と身軽な服装で散策されることをおすすめします。
また、標高も高いので冬の時期は特に防寒対策をして訪れるようにしましょう。
※Googleストリートビューで一の橋から御廟手前まで見ることができます。
そもそも『奥之院』とは?
そもそも奥之院とはどのような場所なのでしょうか?
神社やお寺には必ず本殿や拝殿のある境内とは別に奥の院というものがあります。
奥之院は自然の雄大な景色の中に神様の存在を感じることのできるいわゆるパワースポットで、山奥や滝、海などの場所が成りやすく普通の装備で行ける拝殿のある神社やお寺の別院の境内とは違い、ある程度アウトドアや山登りのような装備が必要となるケースもあります。
しかし、高野山の場合奥之院での仏教行事があることからその道は山道とは言うものの整備されていて動きやすい服装をしていれば特別な装備は必要ありません。
とはいえ奥之院はどんな宗教拠点でも信仰の中心地となっています。
特に高野山のように開山した人の即身仏がおわす奥之院は今でも弘法大師がいると考えられています。
是非、清らかな心でお参りし、その清浄な気を体の中に取り込んでお帰り下さい。
奥之院へのアクセス
奥之院へは4つのバス停からアクセスできます。
その4つとは、一の橋口、奥の院口、玉川通り、奥の院前です。
是非自分の体力と相談しながら参拝して下さい。
時刻表は南海りんかんバスのサイトで確認