高野山の宿坊ガイド | 一乗院の歴史と魅力
高野山一乗院の歴史と魅力
一乗院は善化上人というお坊さんによって開基された寺院です。
室町時代には高野山の法印職(僧のトップ、所属する僧侶を管理・教育する)も務めた持重僧正を輩出しました。
第14世住職の清融良住房の時期には寺宝である三十三身観音像が寄進され今も大切に保管されています。
また江戸時代からは九条家の厚い帰依によって九条家累代の御霊とそれから先の供養を任されるようになり、帰依するようになってからは武運長久のご加護のある寺として信仰を集めました。
現在高野山にある一乗院の建物は「明治の大火」(1888年)以降に再建され建物です。
寺院の中には江戸時代の作とみられる曼荼羅、仏像、障壁画が多数収蔵され、特に障壁画(障子やふすまに描かれた日本画)は植物、動物、人物が生き生きと描かれており思わず息をのむ美しさです。
出典:トリップアドバイザー
高野山一乗院の年中行事
一乗院で行われる年中行事は2月の節分会の際に行われる星祭り、8月10日の施餓鬼会(仏迎え)の2つがあります。
星祭りは、人が持っている星(星座占いや四柱推命などの占いの際に使われます)「本命星」と1年度ごとに変わる「当年星」を祀るお祭りです。
真言宗の星祭りでは護摩壇で供養を行い、八方除けや除災の供養を行います。ここでいう当年星とは北斗七星を構成する星のことです。
本命星は九星のことで羅コウ星、土曜星、水曜星、金曜星、日曜星、火曜星、計都星、月曜星、木曜星を指します。この九星はその年の吉凶を判断する星であると言われています。
占いに敏感な、女子にはもってこいのお祭りと言えるでしょう。
また、施餓鬼会は旧暦の8月10日に行われる仏迎えという行事です。
仏迎えは高野山の奥の院の墓地に埋葬された各寺院の檀家の御霊を寺院に戻ってくるように迎えに行く行事で、高野山中の寺院からお坊さん辰が奥の院へ向かいます。
その様子が高野山の夏の風物詩になっています。
仏迎えの行事は、亡くなった方々の御霊に対して御供物をささげ、供養することと地獄にいる餓鬼童子に施しをすることが一緒になった行事で、仏教の施しの心を学ぶことができます。
この時期に高野山の宿坊に宿泊すると本堂の沢山のお位牌と旬の実りを見ることができます。
高野山一乗院の修行体験
一乗院で体験できる修行は勤行、阿字観、写経の3つです。阿字観、写経が呼吸法とお経の書き写しであることは紹介しました。
勤行とは毎朝6時30分から7時15分まで本堂でお経を唱える修行のことを指します。
一乗院では勤行、阿字観、写経の3つの修行体験を宿泊者にのみ提供しています。
阿字観、写経についてはそれぞれ宿泊予約時に申し出て、それぞれ1000円で体験することができます。
また、写経をご希望の方で、備え付け以外の筆(筆ペン以外)を宿坊で利用したいという方は別途500円で写経用の筆を購入することもできます。
これを機に写経に目覚めて漢字書道を習おうという人はご購入されるのもいいかもしれません。
また、筆者は以前かな書道を習っておりましたが、やはり筆ペンを使いこなすのは大変難しいことです。
漢字書道、かな書道に関わらず書道を経験された方でまだご自身の小筆をお持ちの方は持参すると良いでしょう。
硯の貸出料はかかりませんので筆1つを持っていくだけで、手に馴染んだ自分の筆で、祈りの言葉を書き写し心静かに悟りへの一歩を踏み出すことができます。
一乗院に泊まってみよう!
一乗院の宿泊予約
高野山一乗院の宿坊基本情報
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住所 | 〒648-0291 和歌山県伊都郡高野町高野山606 |
☎ | 0736-56-2214 |
FAX | 0736-56-2264 |
URL | http://www.itijyoin.or.jp/index.html |
収容人数 | 約60人 |
駐車場 | 大型バス3台、乗用車なら15台 |
設備 | 庭園 茶室 洋式トイレ 客室にトイレバスの備えあり |